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  3. 20141014号 タイトル:「“傾聴”は相手への“愛”そのもの」

台風一過、青空が拡がりました。それと同時に気温が下がり、秋が一段と深まった 感じがします。木々の葉の色合いもその濃さを増してきました。季節の変わり目で す。皆さまも風邪などひかないように気を付けて下さい。


金平糖のようなミゾソバの花が咲き始めました。10月9日(木)撮影


私が子どもの不登校のことや、これからをどう生きていこうかと考え迷っている頃に、しっ かりと話を聴いてもらったことがあります。そのことで私なりに考えをまとめることが出来て 前に進めました。

ちょうど20年前のことです。今から思うと、それが“傾聴”だったように思います。傾聴を してくれたのは、70歳半ばのMさんという女性でした。私の話を「そうなんやね」、「どう したものかねえ」など、相槌を打つくらいでただただ聴いて下さったのです。私の迷いや 悩みに寄り添って、一緒になって考えて下さいました。

どれくらいの時間が経ったのか忘れましたが、話し終えたときに、Mさんが「これからも一 緒に考えていこう」と微笑んで下さったのです。その時、そうだ一緒に考えてくれる人が いるんだ、自分ひとりで悩まなくてもいいんだと心底思えたのです。そう思うと、安心し、 落ち着いて考えることが出来るようになりました。

Mさんは「傾聴理論」などを学んだ人ではありません。人生経験の中で彼女自身が身 につけたものです。あの優しく穏やかな態度は、Mさんがたくさんの愛を家族や友人た ちから受けたからこそ生まれてくるものではないかと思います。愛されて育った子どもは人 を愛し信頼する人間になります。Mさんはきっと愛に包まれて生きてきたのでしょう。

私も祖父母をはじめ、父母など家族の愛、友人や知人たちからの友情に包まれて生 きてきました。それを一時期、競争社会の中で企業戦士になっていた頃、すっかり忘れ てしまっていました。勝ち組・負け組のような偏狭な世界の中で一喜一憂の毎日を過 ごしていました。そういう自分に気付き、本来の自分を取り戻すきっかけになったのがM さんの“傾聴”だったのです。

あれから20年経ち、今度は私が不登校や夫婦関係などの悩みを受ける側になりまし た。その際にMさんの“傾聴”を思い出すようにしています。あの時の安堵感は、ただた だ聴いてもらえたことで感じることが出来たからです。それは彼女の“愛=隣人愛”から 発するものだったのではないでしょうか。私も隣人愛で相手の人を包み、共に生きてい こうと思って、向き合うように心がけています。

私の前に居る人を、この時代を共に生きている仲間として意識できるならば、おそらく 自然とその人の気持ちに寄り添い、一緒になって考えていくことが出来るように思いま す。大切なことは、答えを出すことではなく、共に考えること、そういう仲間であり続ける ことが“傾聴”という形で相手の話を聴くことができるのではないでしょうか。

“傾聴”は方法でも理論でもなく、相手への“愛”そのものではないでしょうか。



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