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  3. 20130901号 タイトル:「『児童館』っていいなあ!」

記録破りの猛暑がようやく終わってくれました。この猛暑や異常気象(集中豪雨、少雨等)が地球温暖化の影響であることについて疑いを持つ人は少なくなったと思います。ローマクラブという世界的なシンクタンクが約40年前に「成長の限界」で警告したように、温暖化ガスや資源の無計画な排出や消費による環境破壊が地球全体に重大な影響を及ぼしつつあります。

誰かが人類の活動を修正し、この異常気象を改善してくれるのではないかという他人任せな考えを止めて、いますぐにでもみんなが自分の出来ることから取り組んでいくことが求められています。エネルギー消費を少なくしたり、ゴミを減らしたり、自分の出来る身近なことから始めて参りましょう。


★シダの群生
シダが放つ緑の光が当たりの空気を和ませてくれます。7月20日 天拝山石楠花谷にて撮影




先月末、福岡で共に活動する人たちと仙台市に行ってきました。目的は仙台市での子どもたちが健やかに育つ環境づくりに取り組む市民団体や行政該当部局への視察及び意見交換、交流会への参加です。私たちのの福岡での取り組みの紹介と意見交換により、双方(福岡市と仙台市の二都市)の子ども支援の活動をさらに充実、推進させるためです。

このメルマガの6月28日号で、教育への公的支出(GDP対比)が先進国の中で最も少ない国が日本であることを紹介しました。「子どもは国の宝」「子どもの未来に夢を」などと言いながら、実際にはこれが実態なのです。そのような日本にあって、自治体によっては、独自の工夫で子どもの育ちに力を入れています。

仙台市の視察でとても印象に残った取り組みを紹介しましょう。それは「児童館」と呼ばれる子どもたちのために開設された「子どもの居場所」です。0歳から18歳未満の児童に健全な遊びを提供し、その健康を増進し、情操を豊かにすることを目的に地域の子育ち・子育て支援の基盤を育むための「遊び場」として仙台市が、各小学校区に1施設(全市で109館)設置した施設です。 利用料金は無料です。


★仙台市の中心部近くに開設された榴岡(ツツジガオカ)児童館
運営は仙台市がNPO法人や財団法人などに委託し、それぞれの自主性と独自性をもって運営されています。館長の他に児童厚生員という職員が4名〜6名程度いて、子どもたちと接しています。私が今回訪問した児童館が、仙台市の中心部にある榴岡(ツツジガオカ)児童館です。運営は「特定非営利活動法人 せんだい杜の子ども劇場」が行っています。

訪問したのは10時過ぎでした。夏休みとあって、館の内も外もたくさんの子どもたちであふれかえっていました。床に座ってトランプやカルタで遊んでいる子たち、何か絵を描いている子たち、庭で土いじりや、飼育している昆虫のお世話をしている子ども、図書室では思い思いのスタイルで読書に集中する子など、賑やかなこと!

この空気に触れて、子どもの頃のことを思い出しました。児童館という場所はなかったのですが、友人の自宅だったり、空き地だったり、道路だったり、子どもたちが群れて遊ぶことのできる空間がたくさんありました。年齢も入り混じって、「かけっこ」「かくれんぼう」「なわとび」「けんけん」などをして遊んでいました。そこには元気な子どもの声があふれていました。

私の故郷は門司港です。以前の税関の建物には、通路の隅に職員用の卓球台が置いてあり、学校が終わると卓球をしに税関に行っていました。税関の岸壁では釣りもしました。水泳は禁止なのですが、時々泳ぐ子もいて、見つかっては職員のおじさんに叱られていました。どんな場所でも遊び場にしてしまうのが子どもなのかも知れません。


※異年齢の子どもたちが楽しそうに交わって遊んでいます。このような中で子どもたちが相互に育ち合います。

福岡市にも各小学校区に公民館が設置されていますが、子どもたちのためだけでの施設ではありません。地域の大人たちの学習や活動などにも利用されています。そのため、子どもの利用できる機会は、児童館に比べるとはるかに少ないのが現状です。(※人口150万人の福岡市には児童館が1ケ所しかありません。人口100万人の仙台市には109ケ所あります。)


★こんな狭い場所でもトランプ、チェス、キュービックに熱中して遊んでいます。

子どもは子どもたちと遊びながら育っていきます。人間関係も、ルールや規範も学んでいきます。まさに児童館は子どもが遊びの中から、大人になって生きていくうえでの大切なものを身に付けていく場所だと思いました。このような場所を日本中に拡げていければいいですね。

仙台市民の情熱と行政の積極的な姿勢が児童館の運営を支えています。強い意志と情熱、しっかりした理念や計画をもって、行政に提案し、協働という視点で取り組んでいくならば、やれないことはないと思いました。良い刺激を受けた2日間となりました。私たちの視察を快く受け入れて下さった方々、元気をもらった子どもたちに感謝です。ありがとうございました。

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★仙台市の児童館については以下のアドレスでご覧になれます。
http://www.stks.city.sendai.jp/hito/WebPages/sisetu/jidou/index_1.html
教育文化研究所
〒818-0081福岡県筑紫野市紫2-7-21-801
電話 092-923-9339