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  3. 20130628号 タイトル:教育への公的支出が最も少ない国は?

気が付くと今月も残り3日です。6月は「ふくおか不登校フォーラム2013」を開催し、800名もの方々が集いました。不登校理解を通して、子どもたちの未来を考える良い機会になったのではないかと思います。この時のレポートは今月中に「不登校よりそいネット」のホームページに掲載されますので、そちらをご覧ください。


★オカトラノオの花  花穂の形が虎の尾のようなことからこの名前が付いたそうです。
穂の元の方から穂先に向けて次々と小さな花が開花していきます。この日は水面に映る
木漏れ日を背景にして、美しさが一段と引き立っていました。
6月17日 石楠花谷にて撮影   




経済協力開発機構(OECD)が昨年9月に、2009年の加盟各国の国内総生産(GDP)に占める学校など教育機関への公的支出の割合を発表しました。日本は3.6%でデータ比較が可能な国31ヶ国中最下位でした。これで日本は3年連続の最下位です。(※西日本新聞 2012年9月12日掲載記事)

日本は公的支出が低いため、親自身による私費負担の割合が31ヶ国中3番目に高くなっていて、国民に教育費の負担が大きく圧し掛かっている現状が伝えられています。さらに特徴的なのは、教育予算の多い国として、第一位デンマーク、第二位アイスランド、第三位スウェーデンとなっていて、トップグループを北欧の国々が占めていることです。北欧の福祉社会の基礎には、国家としての教育への姿勢が確立しているからです。

私は毎年デンマークに福祉や教育などの現場視察に行っていますが、OECD発表のデータによるとデンマークの教育費への公的支出のGDP対比は7.5%で、日本の2倍を超えています。それは学校にどのような結果をもたらすのかは一目瞭然です。

まずは教育費が義務教育から大学、大学院に至るまで全て無料です。学校の態勢も、1教室の定員が28名までとなっている上に、さらに各教室に教員が二名(主担任、副担任)配置されていますので、一人ひとりの子どもに対する教育的配慮が行き届いています。どの学校も子どもたちが清潔で快適に過ごせるようにと設備面の管理もしっかり行われています。

★職員室:まるでカフェのような感じです。先生たちがコーヒーを飲みながら話し合ったり寛いでいます。
★教室には二人の先生が配属されて、しっかり子どもたちの学習を見守り、指導しています。
(2011年11月17日デンマーク ボーゲンセ国民学校にて撮影)

その他、日本のような制服費、修学旅行積立金なども不要です。なぜなら、制服がないからです。没個性的な制服は子どもたちに全く人気がありません。子どもたちの意思が尊重されます。子どもたちは小さな頃から服装などへの美的センスを暮らしの中で磨いています。修学旅行もありません。授業等でそのような旅行が必要ならば、それは全額学校が負担します。

教育費への公的支出が多いということは、この他にも教師の待遇の改善にも結びついています。教師の給与も高く、さらには勤務時間も短い(※残業はありません。部活などの指導もありません。)です。そのため教員を志望する若者が多くいます。

教師は提出書類作成などのようなデスクワークは少なく、子どもたちとよく接するので、親には話せないようなことも先生が相談に乗っています。保護者とも日頃からよく話し合っていて、生徒からだけでなく、保護者からの信頼も得ています。ちなみに、授業参観はありません。保護者はいつでも教室に行って授業を見ることができるので、わざわざ特別なことをする必要もありません。

デンマークはこの国の未来を担う子どもたちを大切にするということが明確な国です。国民全体がこのことを共有し、そのために協力しています。高い税金も子どもたちの未来のために使われることが明らかであるからこそ払われるのです。日本のように再配分が不十分ではありません。医療も無料、教育費も無料、高齢者や障害者の年金が月額20万円という仕組みは、高い 税金を払っても必ず自分たちの暮らしに反映されるという国への信頼感があるからだとも言えます。

参議院選挙が近づいていますが、教育だけでなく福祉とか環境の面などでも、現状がどうなっているのか、これからどうあればいいのかを考える良い機会ではないかと思います。政治家や官僚のことを批判するだけでは、良くなっていきません。自分だったらどうするか、どうしたいかを考えた上で、自分の意思表示としての投票をしたいものです。

日本をデンマークのような「子どもを大切にする」=「人を大切にする」国にするためにを考えて、参議院選挙に投票しようと思っています。

★★★★★★★★ デンマーク講演会のご案内  ★★★★★★★★
          幸福度世界一の国デンマークから学ぶ(第13回)

今回はデンマークから国民学校の校長先生をお招きして、デンマークの学校で行われている先進的な取組みについてお話し頂きます。通訳は3月に講演をして頂いたデンマーク在住の錢本隆行氏(日欧文化交流学院学院長)です。
第二部として質疑応答の時間をしっかり確保していますので、お尋ねになりたいことがありましたら、積極的にご質問下さい。ご質問大歓迎です!



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主催:教育文化研究所
●協力:子どもNPOセンター福岡
後援:福岡市教育委員会
●日時:7月14日(日)13:30−16:00 ※開場 13:15より
場所:福岡市婦人会館10階講堂(福岡市中央区舞鶴2−5−1)
●参加費:1000円(税込) ※学生500円(税込)
定員:120名 
●申込・問合:092−923−9339(担当:古賀)
お申し込みはお名前・連絡先・同伴者名をご記入の上、下記のファックス又はメール先へ送信下さい。受信次第、申込手続きは完了します。返信がなくてもご安心下さい。
 FAX:092−923−9339 メールはこちらへ

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〒818-0081福岡県筑紫野市紫2-7-21-801
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