2020.5.3 教育文化研究所 長阿彌幹生wrote.新型コロナウイルスで今年のゴールデンウイーク(GW)は外出自粛ウイーク(GW)ということで各行楽地は閑散な状態です。新緑に包まれ、花は咲きほこり、鳥たちは愛の歌をさえずり、まさに命の燃え立つ素敵な季節なのに・・・・。

★我家(筑紫野市)のベランダからの新緑に包まれた山々の眺め 4月22日撮影

私も4月から講演活動、会議活動などがほとんど中止になり、大半の時間を家で過ごしています。それでも体を動かさないと体力が落ちてきますので、運動と気分転換を兼ねて早起きして近くの山に登っています。

家ではこれまで読みたくても忙しくて読めなかった少し硬めの本などを読んだり、文章を書いたり、これからの活動についての方向性などを考えたりしています。これも放っておくと時間に流される傾向のある私ですから、自分用の時間割を作って過ごしています。

時間割は①哲学・文学 ②政治・経済 ③自然科学 ④文化・芸術 ⑤その他という5時間で構成しています。それぞれ科目の所要時間はその日の気分にまかせて、15分の場合もあれば2時間以上の場合もあります。学ぶ材料は山ほどあるので事欠きません。学べば学ぶほど興味が湧いてきます。50年前の大学を思い出します。

そんな意欲はどこから湧いてくるのか?とよく尋ねられますが、私の学ぶためのモチベーションはカッコよく言うと“全人幸福社会(なかよし社会)の実現”ということでしょうか。学ぶことで、自らが目指す理想社会への方向を確かめ、見失わないためにに学んでいるということになるでしょうか。これは今に限ったことではなく、私のライフワークですので、どんな時も意識しています。それが私の生きる力にもなっているように思います。

皆さんもなんとかコロナウイルス禍を乗り越えて新しい共生社会づくりを目指しましょう!

■■■■ なかよし情報200503:憲法は何のためにあるの?■■■■■■

今日は憲法記念日です。“平和憲法”と呼ばれている現憲法が73年前今日、日本の法体系の最高法規と施行されました。私なりに憲法について考えていることを、以下に書いてみます。

憲法は国家が私たち国民に対して為すべきこと(権利の保障)が明記されていて、国家が国民に指示・命令したりすることを表すものではないからです。国家権力を握った政府が国民に行わなければならないことが記してあるものです。

なぜ、国家の最高法規である憲法がそのようなものになったのか、それは人間の愚かな歴史の繰り返し=戦争や対立を繰り返し、多くの人たちが犠牲になった深い反省から、「人間は権力を握ると腐敗する」という教訓を学びとり、二度と同じようなことを繰り返さないために、権力者に対して、その権力の濫用を阻止し、権力を国民のために使用するために、いわば権力を縛るため大切な枠組みとして据えられることになったのです。国民が国家から保障されるべき様々な権利がうたわれています。

但し、その権利を保障するためには私たちは協力して国家を維持しなければなりません。そのために3つの国民への義務が明記されています。一つは憲法第26条第2項:保護者に対して子どもに教育を受けさせるする義務(義務教育)、二つめは憲法第27条第1項:勤労の義務、 三つめは第30条:納税の義務です。国の未来を担う人を育てること、働くことや税を納めることで国家を支えることは私たち全員が為すべきこととして明記されています。

理屈っぽくなりましたが、私が学んだ憲法とは概略このようなことだと思っています。そういう意味で今の憲法改正論議の中身がどのようなものかを考える必要があるのではないでしょうか。私は憲法を絶対に変えないという考えではありません。憲法も人間が作ったものですので、もっと良い内容にすることも必要です。しかし、あくまでも憲法の役割としての「国家は国民の幸せに尽くすもの」ということを前提に考えるべきだと思っています。国民に何かを強制・強要するものであってはならないと考えています。

今日、憲法記念日に際して西日本新聞にコロナウイルス禍と憲法を考える記事が記載されていましたので、興味のある方は是非読んでみてください。年に一度は私たちの権利と生活を守るためにも憲法について考えることは必要ではないかと思いました。

★西日本新聞の今日の社説:憲法とコロナ禍 克服へ今こそ理念生かせhttps://www.nishinippon.co.jp/item/n/605640/

■■■■■  教育文化研究所の主催・関連イベント紹介   ■■■■■■■

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、残念ですが5月いっぱいの活動は中止しています。
★交信ソフトZOOMを使用しての講座・セミナー・研究会などを企画して、自宅で参加が出来るようにと思っています。準備が出来次第ホームページやメルマガでご連絡したいと思いますのでお楽しみに! ★6月以降の活動については5月末に決定して、ホームページで掲載しますので、ホームページのスケジュール欄を確認した上でご参加下さい。